【同意すると危険?】今さら聞けない!クッキー(Cookie)とは

最近インターネットを見ていると頻繁に表示される、クッキー(Cookie)というコトバ。

同意してしまうと、何か大切な個人情報が収集されてしまいそうなイメージで不安になるかもしれません。

今回は、なぜこのような表示が出るようになったのか、そしてクッキーの仕組みや同意しても大丈夫なのかという点に関して解説していきたいと思います。

<動画内容>
1. クッキー(Cookie)とは
2. クッキー(Cookie)の種類
3. クッキー(Cookie)規制の動き
4. ブラウザによるクッキー(Cookie)規制
5. サードパーティクッキーのブロック方法

詳しくは、下記の動画ご参照ください。(講座動画時間:12分49秒)


最近インターネットを見ていると頻繁に表示される、クッキー(Cookie)というコトバ。

可愛らしいネーミングとは裏腹に、得体の知れないものへの同意を迫られて困ったという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

クッキー(Cookie)とは

同意してしまうと、何か大切な個人情報が収集されてしまいそうなイメージで不安になるかもしれません。

今回は、なぜこのような表示が出るようになったのか、そしてクッキーの仕組みや同意しても大丈夫なのかという点に関して解説していきたいと思います。

クッキー(Cookie)とは

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クッキー(Cookie)とは:スマホのコンシェルジュとは

【目次】
1.クッキー(Cookie)とは
2.クッキー(Cookie)の種類
3.クッキー(Cookie)規制の動き
4.ブラウザによるクッキー(Cookie)規制
5.サードパーティクッキーのブロック方法

1. クッキー(Cookie)とは

それではまず、そもそもクッキーとは一体何なのか?というところから理解しておきましょう。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

クッキーの概念をより簡単に理解するには、病院の診察券や会員証をイメージすると分かりやすいかもしれません。

病院では初診、2回目、3回目と前回の診療の内容を引き継いで病気の治療を行っていきますが、これは診察券によって患者の情報を管理し、病状や治療の進捗具合、処方した薬の記録を参照できるからです。

同じように、クッキーもウェブサイトにアクセスしたユーザーの情報をブラウザへと記録しておくことができ、このとき保存される小さなテキストファイルのことを、「クッキー」と呼びます。

クッキーにはブラウザ上にさまざまな記録を残すことで、スムーズで快適にインターネットを楽しむ手助けをするという役割があります。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

例えば、クッキーを有効にしておくと、Webサイトを訪れた際のログイン情報を一定期間維持することができます。

これにより、毎回IDやパスワードを入力してログインする必要がなくなります。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

他にもAmazonや楽天市場で一度カートに入れて購入しなかった商品が、削除されることなくカートに入ったままになっているのは、このクッキーによって情報が保存されているためです。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

また、みなさんがいつもご覧になっているこのYouTubeもクッキーが閲覧履歴を保存しているからこそ、視聴途中の動画が一目瞭然になっています。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

ネガティブに捉えられることの多い、一度チェックした商品やサービスの広告が別のWebサイトで表示されるのも、クッキーによってデータが紐づけられているために起こります。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

以上からも、クッキーには様々なデータが保存されることがわかります。

こうした情報を記録することで、表示内容や順序をカスタマイズしたり、Webサイトを更に利便性の高いものへと設計し直したりできるわけです。

意外と色々な情報が取られているのねと思うかもしれませんが、仮にクッキーという概念がない世界線の場合、

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

先程の病院の例えを用いるなら、初診の時に書く「問診票」を来院のたびに書かせられるといったイメージです。

どう考えたってそれでは不便すぎますよね。

つまり同意しないとWebサイトが見られないということはほとんどありませんが、利便性や機能性が大幅に制限されるというわけです。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)とは

2. クッキー(Cookie)の種類

クッキーには、1st party Cookie(ファーストパーティークッキー)と3rd party Cookie(サードパーティークッキー)の2種類があります。

大きな違いは「発行元」です。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)の種類

「ファーストパーティークッキー」とはWebサイトのドメインから直接発行されるクッキーです。

主にWebサイトでのユーザーの利便性を高める目的として活用されていて、訪問したWebサイトでしか機能しません。

具体的な例で言うと、ログイン情報やカート情報などがそれに該当します。

当然、利用するデバイスやブラウザが変わると、同一のユーザーであっても別のユーザーであると認識されてしまいます。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)の種類

それに対して「サードパーティークッキー」は、訪問したサイト以外の第三者ドメインが発行するクッキーです。

ここで言う第三者とは、ユーザーがアクセスしたWebサイトに広告を掲載している広告代理店などを指します。

サードパーティークッキーには複数のウェブサイトを跨いで、「ユーザーの行動」を追跡・データ収集する事が出来るという特徴があります。

このように、第三者が発行するサードパーティークッキーによって、閲覧履歴に基づいた広告出稿が可能となり、これが「なんだか追跡されているようで気持ち悪い」という違和感の正体となっています。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)の種類

3. クッキー(Cookie)規制の動き

クッキーは非常に便利な仕組みですが、一方で、近年個人情報やプライバシーの観点から疑問視され始め、クッキーの利用制限や利用に際してのルールが強化されています。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)規制の動き

以前iPhoneのCMで、「見ているあなたも、見られています。」というキャッチーなフレーズとともに監視カメラが追いかけてくるというものが放送されましたが、これはサードパーティークッキーやトラッキングの防止、IPアドレスなどによる意図しない位置情報把握の防止など、プライバシー保護に関しての啓蒙活動として描かれたものです。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)規制の動き

ヨーロッパでは、企業やウェブサイト運営者が個人情報を勝手に使ったり、勝手に他人に提供したりすることを禁止し、個人情報を使う場合は、その個人から同意を得なければならないとしています。

国内でも、サードパーティークッキーのプライバシー侵害問題が表面化したことにより、個人情報保護の観点から問題視されるようになりました。

顕著な例が2019年に起こった、いわゆる「リクナビ問題」です。

※2019年8月、就職情報サイト「リクナビ」がクライアント企業へ学生の「内定辞退率」を提供していたことが、個人データの扱いや同意の取得方法等の観点から問題視され、また同年10月にはクライアント企業に対して、クッキーの取得を目的とした学生に対するウェブアンケートの実施を指南していたことが発覚、学生に対するクッキーの利用目的の説明がなかったことなどが報じられています。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)規制の動き

こういった経緯もあり、2022年4月に改正個人情報保護法が施行、翌2023年6月には改正電気通信事業法が施行され、クッキー規制の動きが本格化しています。

規制の対象になるのは主にサードパーティークッキーです。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)規制の動き

改正のポイントとして、クッキーの取得そのものには問題は無いが、サードパーティークッキーデータを含むユーザー情報を第三者に提供する場合、ポップアップの表示などにより事前にユーザーの同意を得ることや、後から同意を拒否できる仕組みを構築することなどの対応が義務付けられています。

これこそが最近同意を求めるポップアップを頻繁に見るようになった要因です。

クッキー(Cookie)とは:クッキー(Cookie)規制の動き

4. ブラウザによるクッキー(Cookie)規制

法律の規制とともに、クッキー情報を保存する仕組みを持つブラウザ側でも規制が進んでいます。

クッキー(Cookie)とは:ブラウザによるクッキー(Cookie)規制

各ブラウザの中でも率先してクッキー規制を進めているのが、Apple社のSafariです。

SafariはiPhoneやMacに標準搭載されているブラウザであり、2017年に「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」というトラッキング防止機能を実装して、2020年3月以降は、サードパーティークッキーが完全にブロックされ、ファーストパーティークッキーも最大7日で削除されるようになっています。

つまり、Safariユーザーに対してはサードパーティークッキーを利用した広告配信やトラッキングはできない状況となっています。

クッキー(Cookie)とは:ブラウザによるクッキー(Cookie)規制

一方で、日本国内のブラウザシェアTOPを誇るGoogle社のChromeは、2025年からサードパーティークッキーの段階的な廃止を予定していました。

しかしGoogle社は以前から「サードパーティークッキーを廃止する」と発表しているものの、その廃止予定を何度も延期しており、2024年7月に廃止を撤回する旨を発表しています。

ちなみにChromeでは、シークレットモードを使用時のみサードパーティクッキーを拒否する設定となっています。

クッキー(Cookie)とは:ブラウザによるクッキー(Cookie)規制

それではまとめです。

クッキーには2種類あって、ファーストパーティークッキーに関してはインターネットを快適にするために上手く作用しているものも多く、無理してオフにするべきものではありません。

サードパーティークッキーに関しては、なんだか気持ち悪いと感じる部分もありますが、以前までの環境に不満がない方は同意しても問題ないと考えます。

それよりは同意を求めるポップアップが表示されることに対して恐怖を感じている人の方が多いのではないでしょうか?

しかし、クッキーも個人情報の一つであるという考えが世界的にもトレンドなので、もしサードパーティークッキーだけはオフにしておきたいという場合には、次のチャプターにて設定変更を行ってください。

クッキー(Cookie)とは:ブラウザによるクッキー(Cookie)規制

5. サードパーティクッキーのブロック方法

それでは最後にご自身の利用環境がどのようになっているかを確認してみましょう。

今回はChromeとSafariの設定についてご紹介します。

クッキー(Cookie)とは:サードパーティクッキーのブロック方法

まずはAndroidです。

Chromeを開いて、画面右上の3点アイコンをタップしてください。

メニューの中から「設定」を開きます。

設定を開いたら、「プライバシーとセキュリティ」という項目へと進みます。

クッキー(Cookie)とは:サードパーティクッキーのブロック方法

メニューを開いたら、その中から「サードパーティ Cookie」を選択します。

ここで、一番下にある「サードパーティのCookieをブロックする」にチェックを入れましょう。

設定は変えたくないけど、サードパーティークッキーは気になるという場合には、シークレットモードを活用するのも一つの手です。

クッキー(Cookie)とは:サードパーティクッキーのブロック方法

その他にも、「広告プライバシー」という設定項目もあります。

Chromeの設定メニューから、「プライバシーとセキュリティ」 → 「広告プライバシー」へと順に選択していきます。

こちらは、従来のようなCookieを使用した追跡型広告ではなく、プライベートな情報をサイトやアプリに提供することなくパーソナライズされた広告を表示するための機能です。

クッキー(Cookie)とは:サードパーティクッキーのブロック方法

各項目を選択すると、それぞれ設定変更することができます。

ネット広告に関して、個人の趣味趣向を反映したものを一切表示させたくないという場合には、すべての設定をオフにしておきましょう。

クッキー(Cookie)とは:サードパーティクッキーのブロック方法

続いてはiPhoneです。

本体設定一番下の「アプリ」という項目を開いたら、Safriと検索してSafariの設定ページを開いてください。

プライバシーとセキュリティの項目に、「サイト超えトラッキングを防ぐ」と「IPアドレスを非公開」の設定があるので、画面のようにオンもしくはトラッカーに非公開となっているかを確認しましょう。

クッキー(Cookie)とは:サードパーティクッキーのブロック方法

ChromeもSafariと同様の手順で行います。

アプリからChromeと検索して設定ページを開きます。

ここで「Webサイト越えトラッキングを許可」のスイッチがオフになっていればOKです。

以上がそれぞれのブラウザでの設定です。

サードパーティクッキーが不快に感じる方はぜひ行ってみてください。今回の動画はコチラで以上です。

クッキー(Cookie)とは:サードパーティクッキーのブロック方法

最後までご視聴いただきありがとうございます。

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それでは、また次の動画でもよろしくお願いいたします。


「【許可 or 許可しない】どこまで「許可」する?その理由と対処方法~Cookieの使用・トラッキング拒否・メディア等」もご参照ください。


「【表示の無効化】もう追跡させない!「個人」を追跡する「クッキー」を根本からブロックする方法」もご参照ください。


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三越伊勢丹(社員向け)・JTB(大説明会)・東急不動産(グランクレール)・第一生命(お客様向け)・包括支援センター(お客様向け)・ロータリークラブ(お客様向け)・永楽倶楽部(会員様向け)等でセミナー・講義指導を実施。

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